ステロイドと聞いて、一瞬たじろがない人はおそらくいない

  • 2013.10.02 Wednesday
  • 12:00

ステロイドについて、潰瘍性大腸炎から、書き記してみます。

ステロイドは、本来、体内で自然に作られる物質で

生命の維持のために活躍しており、実にその作用は複雑で、多彩、多岐にわたって、全身に影響を与えるわけです。

ステロイドの働きは『体の調整』  いろんな調整の役割を担っていて

夜間の睡眠初期は低下していますが、明け方には上昇しはじめます。

なので、夜間になると体内のステロイドが減ってしまうので、夜間に下痢などの症状が増強する人がおります。

過敏性の腸症候群とは、症状の出る時間帯が異なるのが、ステロイドの影響を受けている部分があるためです。

ステロイドは、細胞にある『ステロイド受容体の蛋白質』と結びついて作用します。

なので、ステロイドは、いろんな『体内蛋白の合成』に影響があって、

先ほど書いた、作用の多彩性へと結びつき、それが『副作用の多彩性』の話になるわけです。

体内で自然に作られるものを、外側から補って、炎症などをさらにもっとしっかりと抑えたい、というのがステロイドのメインワークになるのですが。

薬品添付文章から、ステロイドを見てみますと

薬効分類は『合成副腎皮質ホルモン剤』になり

プレドニンについては、販売開始が1956年3月となっています。

半世紀まえから発売されていたのですね。

その都度、評価をし直して、再評価したものが、1996年に公表されています。
プレドニンの1錠中成分は、『プレドニゾロン5mg』で、そこに『添加物』(乳糖水和物,トウモロコシデンプン,ヒドロキシプロピルセルロース,カルメロースカルシウム,ステアリン酸マグネシウム,タルク,黄色三二酸化鉄,三二酸化鉄)が入っているというものになります。

使用してはいけない『禁忌』とされる方は

この薬に対して『過敏症』があるかた。

(*注意を喚起されている情報も複数あるので、もし知りたいかたは、『薬品添付情報』で検索され、そこから、『プレドニン』を入録して、調べてみてください。)



ステロイドホルモン剤の作用の特徴としては

・体の中でつくられる、副腎皮質ホルモンの作用がある

・強い抗炎症作用、免疫抑制作用効果がある。

・活動期の炎症に治療効果を有する

・発がん性がない・・(医師方々はここを評価しています。)

というものですが、


悪性関節リウマチ、ループス腎炎、湿疹や皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性の結膜炎、鼻ポリープからアレルギー性鼻炎、多発性筋炎・皮膚筋炎、潰瘍性大腸炎、まだまだありますが

様々な病気で用いられています。


そんなステロイドには、『副作用』のお話がついてまわるのですが

よく耳にするのが

ステロイドの抵抗性・・・つまり、『ステロイドが効かない』

そして、ステロイド依存症・・・『ステロイドがやめられない』

という話。

実際、ステロイドがやめにくいことはあり、辞める場面で試行錯誤している現場の話は少なくはない。


ただ、まん然と使っていると、ステロイドは、『免疫を抑え、傷の治りを悪くしてしまう』という副産物があり

やはり、一般的なガイドラインにそって、4−6ヶ月をめどに、中止を目指していくのがいいとされています。

ステロイドをやめるために

・白血球除去療法

・免疫抑制剤(イムラン・タクロリムス)

・免疫抑制剤など

を使用し、治療法を移行してゆく。


ステロイドの副作用はいろいろなのですが

薬の情報から、『再評価結果における安全性評価対象例2299例中,副作用は512例(22.27%)に認められた』

とあり、22%の人に、副作用が見られたとありますが。

印象としては『少ないな・・』と感じるのですが、

量や期間によって、この副作用の発症数は上がると考えられます。


副作用の中でも、『満月様顔貌』(ムーンフェイス)は2299人中、110人に見られたと報告があります。

いろんな作用があるのですが

『全部出る』というものではありません。

ただ、『誰にどのくらいでるのか?』がわからない、それがこの薬の悩ましいところでもあります。



○ステロイドの主な症状

・皮疹

・満月様顔貌

・肝障害

・生理不順

・食欲亢進

・骨粗鬆症

・浮腫み

・にきび

・多毛

・発汗、ほてり

・精神症状

・不眠

・感染症

・低身長(小児)

・筋炎

・膵炎

・中心性肥満

・眼球突出・・・頻度不明とありますが、他にも白血球が減少したり、目に影響でたり、細かくは様々なあります。


繰り返しますが。

長期的には治りが悪くなるので、『やめるための治療』にシフトしてゆくことに(一般的には)なります。(*症状により細かくはありますので、医師と相談の上、個人の状態に見合ったスライドを検討していただければと思います。)


アメリカなどでは、ステロイドが日本よりも安価のため

頻繁に使われるようですが

基本的には、期限をきって、副作用を見ながらスライドさせてゆく

のが、この薬の性質にはあっていると言えます。

薬の作用時間からみますと

プレドニゾロンの半減期は2.5時間

メチルプレドニゾロンは2.8時間

半減期というのは、『薬がどれだけの速さで、代謝・排泄されるかを理解するためにに有用』なもので

排出される速度を把握する意味で、把握したりします。

薬にとっての半減期は、『薬の量が半分になる』までの時間をいい

体の中の量が半分になったこと意味します。

半減期が3時間の場合、「3時間後には、薬の体内全体量が半分になっている」という理解ですね

プレドニゾロンの半減期が『2.5時間』ですので、2時間30分で、薬の量は半分になる。

つまり、それほど効果時間が長くはない、ということを一般的には意味しています。

長時間作用型の薬などは、この半減期までが長い。

そのため、効果時間が長くなるのですね。

それぞれ、薬の特性を理解しながら、症状に見合った量を内服するわけです。


医師曰く「やはり、必要な状況で、しっかりとした量を投与することは重要、いたずらに拒絶する薬ではない」といいます。

それでも、これだけの副作用を見聞きすると

実際自分が使う当事者となると

気持ちは穏やかではいられません。


でもしかし、今後の生命(命)に与えるメリット・デメリットを考えた上で、優先順位を考えたうえで投与し、離脱に移行してゆく。

これが、現代の医療の考えかたで、推奨されている治療ということになります。

まん然とステロイドに頼らないで、切り替えるタイミングを医師が理解されている、そういうことが大切なのだろうと思うと、

症例と薬の処方の経験値が多く、新しい治療方法もよくご存知な医師、経験豊富で、且つ善良な医師との出会いが大切ということになります。

善良さは、すべての技術や、知識、経験値を下支えしている、分母のように基盤になる部分かと思います、、



自分自身、ステロイドの内服をしていませんので、

感覚的な情報との誤差をあまりよくわかっていない部分があろうかと思います。

作用はあっても、副作用があるというものを日常的に多量飲むというのは、精神的にも、なかなか受け入れ難いものがあるとは思います。
喉元を薬が通らない気持ちは、いかようなものでしょうか・・


ステロイドについては、また今後も連載したいと思っています。

(とくに妊娠・出産、ほかメリットの側面からも書いてみたいと思います)
コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック